血は争えぬ・・・か?
えっ!?陸上部
仕事から帰宅して遅い食事をとっていた。
妻より息子が、陸上部に入ったとの話があった。
妻は、卓球部に入ると勝手な予想をしていた。特段に足が速い分けではないので陸上部を選択したに驚いたようだった。
『えっ!?やはり俺の子だね。同じ陸上部を選ぶとはねぇ。』
(やはり血だ・・・と、心の中でツイートした、私。)
妻から他のクラブ活動を体験してから決める様にと私に話せと言って来た。
『本人が、決めたことだから本人の意思を尊重すれば?』
しばらく考えた後、しぶしぶ私から話をさせるのを諦めたようだった。
また1発で決めてしまった様だ。決めた理由は、何であったのか?気になる父親心であった。
今、思うに『人』だったと思う。この人との出会いが息子を陸上へ導き、人としても成長して行く道を歩かせてくれたと思います。中学校を卒業してからも「楽しい時も」「苦しい時も」「涙した時も」都度、連絡を入れアドバイスを貰っていた。
「この人」とは、陸上部の顧問であった。
高校へ行きたくない
中学校入学前だった
彼から話しをしてきた。
中学校を卒業したら働きたいと言う。
理由は、勉強が嫌いだとの事だった。
別に成績が、悪いわけでは無い。
通知表を見ても「中の上」ぐらいの筈である。
私は『先ずは、3年も先の事を今すぐ決める必要は無いと思うよ。高校を卒業しておく事は、自分の生きて行く選択肢を広げる事が有っても狭める事はない、とお父さんは考えるよ。』と言った。
高校を卒業するメリットやデメリットを話すより自分で考えることを優先させた。子どもだから言ってもわからないだろうとは、一切思わなかった。
私の顔を直視して話しを聞いている彼。
『高校受験まで自分で良く考えてみなさい。その時も今と同じ考えでいたらお父さんは、反対し無いよ。』
『後になってから後悔しない、と言う事を忘れずに考えるんだよ。』
彼は、提案を受け容れた。
『ところで、中学からクラブ活動が有るけれど?何処に入るか決めているのか?』
まだ決まっていないとの事だった。
私は、この時点では文化系クラブに入ること予想していた。
『じゃぁ、高校と一緒だ。良く考えて決めなさいね。』
目の前には、右手で「いいね」を作った彼がいた。
主なテーマ
このストーリーは?
父親の目を通じて「人として成長して行く息子の姿」を一つのストーリーとして書いて行こうと考えています。
中学生、高校生、大学生、そして現在と時の流れに沿うような形で展開するつもりですが、あくまでもストーリーですから事実と異なることもあります。
ただ「息子の成長して行く姿」は、忠実に書き記して参ります。
中学校のクラブ活動で「陸上競技」を選択、そこから多くの出会いが生まれ「喜び・楽しみ・悲しみ・苦しみ」等があり、それが人間としての磨きをかけて行ったと思います。
私の浅はかな知識の中で「金剛石(ダイヤモンド)を磨くのは金剛石」と思っております。この事から「人間を磨くのは人間」と考えています。
「彼が出会った人」と「彼」の関係を織り込みながらストーリーを始めます。